Philosophy 企業理念

アイカムス・ラボは、自社のメカトロ技術・大学の知識・地域のものづくり企業とネットワークを活用することでマイクロメカトロニクスの技術でリードします。

人・動物・植物など地球上の仲間たちに役立つ、未来の価値ある製品と技術を発信します。

アイカムス・ラボは、地域で研究開発からものづくりまで完結する、理想郷(Ihatov)を実現(comes)します。

Vision ビジョン

当社はマイクロ・メカトロ技術を活用した、 新たな開発に挑戦し続けることで、 「よりよく生きる」をサポートします。

Greeting 社長挨拶

これまで日本の製造業は地域の中小企業が支えて参りました。しかし、グローバルな時代となった今、その役割は低賃金で豊富な労働力をもつ海外にシフトしています。これからの地域の製造業は大手企業の下請けではなく、自分たちの手で高付加価値の事業を生み出していくことが必須の時代になってきております。

一方、これからの日本や世界は、少子高齢化社会、長寿命化社会、医師・看護師不足、医療や健康に関する課題等が山積みになっています。これに対して当社は、独自の小型・精密のアクチュエータの技術をコアにして、新たな価値ある医療機器やライフサイエンス機器を提案することで、高品質の医療と健康を安価に提供することを目指します。

地域が自立するためには、独自の技術や製品をもつ自立した企業が必要であり、そのためにはひとりひとりの自立が必須であります。アイカムス・ラボは、会社から巣立って独立できるための技術、人脈、人間力をもつ人材を生み出していきます。そして、そのベンチャー企業同士が連携することで地域産業を活性化させる、ライフサイエンスクラスターによる地域イノベーションの実現を目指します。

イメージ:小川 裕二

株式会社アイカムス・ラボ
代表取締役社長 小川 裕二

Outline 会社概要

社 名
株式会社アイカムス・ラボ
創 立
2003年5月28日
本 社
〒020-0857 岩手県盛岡市北飯岡二丁目 4 番 23 号
TEL:019-601-8228 FAX:019-601-8227
Mail:icomes-info@icomes.co.jp(迷惑メール防止のため@を大文字にしてあります。)
資本金
4,227万円
役 員
代表取締役会長 片野 圭二
代表取締役社長 小川 裕二
専務取締役 阿部 雄司
取締役 高橋 宏利
上山 忠孝
小川 淳(社外取締役)
監査役 岩渕 明(元 岩手大学学長)
顧問 清水 友治(岩手大学理工学部准教授)
小寺 秀俊(京都大学名誉教授)
業務内容
マイクロアクチュエーターとその応用製品の開発・製造・販売
上記製品や技術、製造装置、評価装置の受託開発など
グループ企業
株式会社TOLIMS
株式会社アイ・モーションテクノロジー

AccessMap アクセスマップ

Patent 特許

カートリッジ式液体注入器

特許第4382115号 (H21.10.2登録)

動力伝達装置

特許第5191495号(H25.2.8登録)

動力伝達装置

特許第5308177号(H25.7.5登録)

シリンジ装置

特許第5507885号(H26.3.28登録)

動力伝達装置

特許第5393415号(H25.10.25登録)

ピペット装置

特許第5547666号(H26.5.23 登録)

分注装置

特許第6353635号(H30.6.15登録)

減速装置及びバランスウエイト装置

特許第6175298号(H29.7.14登録)

減速装置

特許第6196496号(H29.8.25登録)

直動装置

特許第6294606号(H30.2.23登録)

分注装置

特許第6353701号(H30.6.15登録)

レンズのフォーカス機構

特許第5774760号(H27.7.10登録)

チューブポンプ

特許第6437298号(H30.11.22登録)

吐出装置

特許第6584172号(R1.9.13登録)

遊星歯車機構のバックラッシレス機構

特許第6557067号(R1.7.30登録)

細胞培養装置

特許第6202505号(H29.9.8登録)

ウェルアドレス取得システム、ウェルアドレス取得方法、及びプログラム

特許第6601785号(R1.10.18登録)

吐出装置

特許第6738083号(R2.8.4登録)

分注システム

特許第6601785号(R3.3.9登録)

液滴測定システム、液滴測定方法及びプログラム

特許第6842242号(H30.9.28登録)

関節機構

特許第7250316号(R5.6.20登録)

多流路平板ポンプ及び細胞培養装置

特許第7321438号(R5.8.8登録)

アクチュエータ

特許第7427236号(R6.1.26登録)

液体吐出システム及び液体吐出システム用ホルダ

特許第7449512号(R6.3.6登録)

薬液投与装置及び薬液投与制御方法

特許第7496526号(R6.5.30登録)

TOLICコンソーシアム Touhoku life-science Instruments Cluster

TOLICとは、2015年に設立したライフサイエンスの事業化連携体のことです。アイカムス・ラボをはじめとする、民間企業19社に加え、学・官・金・報の21連携機関を含めた、計40機関の会員で構成されています。東北地域の先端工学技術と医学的インテリジェンスを融合させることで、ユニークなライフサイエンス機器の迅速な創出を可能にし得る、萌芽事業集積拠点の形成を目指します。

Participating Society 参加学会

  • 日本再生医療学会
  • 日本機械学会
  • 品質工学会
  • 日本画像学会
  • INSデジタルエンジニアリング研究会
  • INSいわて金型研究会
  • 東北CAE懇話会

History アイカムス・ラボの歴史

全てはアルプス電気盛岡工場の閉鎖から始まった

全てはアルプス電気盛岡工場の閉鎖から始まった

アイカムス・ラボの歴史は、今から約20年前の2002年1月、アルプス電気(現・アルプスアルパイン)の盛岡工場閉鎖が決定したときに遡ります。現社長・片野圭二は、盛岡工場のプリンター部門の技術者でした。当時片野は、岩手大学と新しい商品のプロジェクトを進めており、工場閉鎖により流れてしまうであろうこの企画を、会社を辞めてでも何とか実現させられないかと考え始めました。

失業中に4,250万円の開発資金を獲得

失業中に4,250万円の開発資金を獲得

2002年5月、片野は岩手大学地域共同研究センターのデスクを借り、仲間と共に助成金獲得のための提案書を書き上げていました。この内容こそがアルプス電気時代に取り組んでいた「小型IT機器用減速機の開発」です。片野はこの減速機が、携帯電話に接続できる小型プリンターの商品化に繋がると考えていました。無事コンペを勝ち抜き、2年間で4,250万円の開発資金の獲得に成功しました。

2003年5月、アイカムス・ラボを創業

2003年5月、アイカムス・ラボを創業

2003年5月28日、仲間2名と共に八幡平市のプレハブの一角で、アイカムス・ラボを立ち上げました。資本金は1,600万円。その中の一部は、アルプス電気時代から共に研究開発を行ってきた岩手大学の教授にも出資していただきました。アイカムス・ラボの「産学官連携により、学術研究が持つ潜在的な可能性を商品開発に応用する」というスタンスは、創業当初から変わらず受け継がれています。

「携帯用プリンター」が惨敗。運転資金が底をつく

「携帯用プリンター」が惨敗。運転資金が底をつく

自社製品で勝負することを目標としていた片野にとって、満を持して商品化した携帯用プリンター「primpact」。商品化に向け30社以上にプレゼンしましたが、興味を示してはもらえるものの、契約にいたる企業はありませんでした。一言で言うと、失敗に終わったのです。運転資金も底をつき、苦しい時代でしたが、この商品に組み込まれた小型不思議遊星歯車の技術が起死回生の切り札となりました。

マイクロアクチュエーターに活路を見出す

マイクロアクチュエーターに活路を見出す

2006年、技術力が認められ、大手測量機メーカーから「primpact」に組み込まれた小型不思議遊星歯車を使ったアクチュエーターの量産を受注しました。そして翌年には、一眼レフカメラのオートフォーカス機構を開発し、レンズのアクチュエーターの量産も開始しました。これらのことがきっかけで、社内にアクチュエーター量産のための製造基盤が確立され、経営も安定するようになりました。

医療産業への参入と液体制御との親和性の気づき

医療産業への参入と液体制御との親和性の気づき

とある展示会にブースを出していた際、大手の医療機器分析装置のメーカーから、不思議遊星歯車の技術を自社の分析装置に組み込めないかという打診がありました。例えば、血液検査で採取した血液と試薬を混ぜて分析を行う際に、滴下する量を正確にコントロールしたいという趣旨でした。結果的に同社からは試作品の開発を受注し、2008年新型マイクロピペットを完成。高い評価をいただきました。

「マイクロアクチュエーター×流体制御」で商品開発

「マイクロアクチュエーター×流体制御」で商品開発

片野は医療業界に可能性を感じ、業界についての知識を深めていきました。そこで、ピペットを使った滴下作業の95%が手動で行われていると知り、「電動ピペットを作ろう」と決心しました。そして2013年、アイカムス・ラボの主力商品である電動ピペット「pipetty」が誕生したのです。それ以降、「マイクロアクチュエーター×流体制御」という分野で、商品・技術開発を続けています。

参考ページ

https://career.forbesjapan.com/story/58

文・榎本憲男(えのもとのりお)

小説家 長年映画会社でさまざまな職種に携わる。『エアー2.0』で大藪春彦賞候補。『真行寺弘道シリーズ』で新しい警察小説の可能性を切り拓いたと注目を浴びる。最新刊は『ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道』。『カメラを止めるな!』の脚本指導も手がけた。