Tofutty ①

手元がフリーで高精度。
Tofuttyフットスイッチカスタマイズで塗布作業の効率と品質向上を実現

本事例の対象業種業態

電気機器製造メーカー、スポーツレジャー機器メーカー、小型電動機メーカーなど、多様な分野のクライアントが、Tofuttyによる高精度な塗布作業を通じて製品の品質向上を目指しています。これにより、限られた作業スペースや両手を使用する工程の課題を解決し、従来の手作業では達成できなかった効率と精度の両立が可能となりました。

背景

従来の生産工程で使用されるディスペンサーは、ネジの組み立てや部品固定などの接着用途に使用されることが多い一方、アイカムス・ラボのTofuttyは、微量かつ高精度で液剤を塗布する作業に特化しています。塗布精度を求める環境では、作業者が片手でワーク(作業対象物)を保持し、もう片方でディスペンサーを操作するケースが多く、これにより塗布位置がずれてしまう問題が発生していました。また、作業スペースが限られる中で治具を使用し、所定の位置にワークをセットして塗布を行う場合や、ワークが回転するシーンで一定位置に沿った塗布が必要な工程も存在します。さらに、塗布工程が次工程と並行して進められる場合、効率化が求められており、これらの課題を解決するための新しいソリューションが必要でした。

課題

1塗布位置のずれと品質への影響

塗布ボタンの操作によるノズル先端の動きにより、狙った位置からずれることがあり、これが品質のばらつきを引き起こす原因になっていました。

2両手作業の不便さ

塗布作業中に片手でディスペンサー、もう片方でワークを支える状況では安定した塗布が難しく、効率を阻害していました。

3同時進行の作業効率化

次工程の準備作業と並行して塗布工程を行うことが求められており、手作業による操作では時間短縮が困難でした。

提案内容

Tofuttyにフットスイッチを追加し、ディスペンサー本体のボタン操作からフットスイッチで行えるようにカスタマイズすることで、作業効率と精度を向上させるソリューションを提案しました。Tofutty本体を固定することで、ノズル先端の動きが抑えられ、ピンポイントで決まった位置に安定した塗布が可能となります。このため、ワークが回転する状況下でも塗布位置を精密に維持できるため、品質の安定性も向上します。さらに、フットスイッチを導入することで、両手が自由になり、作業者はワークの保持に集中できるため、塗布工程での品質向上が期待できます。

また、塗布量や速度の変更はTofutty本体で操作可能なため、フットスイッチでの操作により塗布中もスムーズに次工程の準備が可能です。これにより、作業ライン全体の効率が向上し、クライアントはトータルでの作業時間の短縮も実現できることが期待されます。

クライアントの声

電気機器製造メーカー

フットスイッチによる操作変更で大きな改善が実現したと高い評価をいただいています。まず、両手が自由になることで、次工程の部品準備と塗布工程を並行して行えるようになり、作業時間の短縮に直結しました。特に、製品精度が重視される製造ラインでは、塗布位置が安定することが品質向上につながり、不良率の低減にも大きく貢献しました。
また、Tofutty本体を固定し、塗布位置を一定に保てることから、これまで懸念されていた塗布ずれが解消され、作業者の負担も軽減されました。作業の一貫性が向上し、信頼性の高い製品を提供できることにより、全体の品質管理にも好影響を与えています。国内メーカーであるアイカムス・ラボの迅速なサポート体制も評価され、アフターサポートの安心感が増し、今後の展開にも期待が寄せられています。

今後の展望と応用可能性

今後は、Tofuttyシリーズ全体にフットスイッチのカスタマイズを展開し、さらに多様な作業環境に適応できる製品ラインを提供予定です。電気信号による遠隔操作も導入予定で、閉鎖環境内でもディスペンサー本体に触れることなく液剤の吐出が可能となります。これにより、品質管理や安全性を高めた操作が実現でき、医療や精密製造分野での応用が広がります。

Tofutty ②

標準Tofuttyの50倍のシリンジ容量を実現、
高粘度の液剤対応で作業負担軽減

本事例の対象業種業態

半導体装置メーカー、食品加工機械メーカー、自動車製造メーカー、アミューズメント機器メーカーなど、多岐にわたるクライアントが、Tofuttyのカスタマイズ機能を導入し、高精度な塗布作業を実現しています。このカスタマイズによって、従来の手動コーキングガンに代わり、精密な定量塗布を可能にし、作業の効率化と品質の向上に大きく貢献しています。

背景

本事例のクライアントは、半導体装置、食品加工、自動車製造、アミューズメント機器といった多様な業界で活動しています。各分野の製造工程では、高粘度のシーリング材やグリース、ロウ材の塗布が必要とされていますが、一般的には手動のコーキングガンが使われていました。しかし、製造現場で働く作業者、特に女性にとって、コーキングガンの操作は腱鞘炎を引き起こすリスクがあり、長時間の使用が作業負担であること課題でした。さらに、手動操作では吐出量が安定せず、品質のばらつきが発生することも問題視されていました。特に、一定量の塗布を複数回行う必要がある工程では、吐出量の安定性と高精度な定量塗布が求められていました。

課題

1吐出量の安定性

手動での吐出量調整が難しく、作業のばらつきが製品品質に影響を及ぼしていました。

2作業者の負担軽減

コーキングガンを長時間使用することで、作業者にかかる負担が大きく、腱鞘炎のリスクが高まっていました。

3高粘度液剤の塗布

高粘度のグリースやロウ材に対応しながらも、一定速度で安定した吐出を可能にする手法が求められていました。

4吐出容量の限界

Tofuttyの標準シリンジ容量が1mlであり、大量の塗布作業には不向きであるため、より大容量の対応が必要でした。

提案内容

アイカムス・ラボでは、Tofuttyを従来のペン型からグリップ形状のディスペンサーに改良し、50mlおよび70mlのシリンジを装着できる仕様を提案しました。このカスタマイズにより、作業者がペンのように持つ必要がなく、片手で安定した操作が可能になり、液剤を安定して吐出できるようになりました。さらに、アイカムス・ラボ独自のアクチュエータを動力源として、高粘度のグリースやロウ材の塗布にも対応し、吐出ボタンを押すだけで一定速度の安定した吐出が実現しています。このガンタイプディスペンサーは、吐出のばらつきを抑えた高い品質と、軽量設計による作業負担の軽減を提供します。また、50mlや70mlといった大容量のシリンジが装着可能であり、塗布作業の効率も向上することから、クライアントの多様なニーズに応えた仕様となっています。

Tofutty ③

新しいTofuttyで実現する、正確で安定した微量塗布。
軽量設計で効率を向上。

本事例の対象業種業態

光学機器メーカー、半導体機器メーカー、電気・機械・材料の研究所などの分野で、微量塗布の高精度デバイスとしてTofuttyが導入され、属人性の高い工程において一貫性と効率性を向上させています。特に安価なロボットを使用する現場で省スペースかつ高精度の塗布が可能な軽量デバイスとして評価されています。

背景

製品の小型化が進む中、コンパクトな部品に対する微量塗布の需要が急増しています。特に精密機器や電子機器の製造現場では、塗布作業の一貫性や効率を維持しながら、各部品への高精度な微量塗布が求められています。こうしたニーズに応えるため、簡易的な直交や関節ロボットを利用した工程の自動化が推進され、多くの企業がコスト抑制を図りながらもスペースに制約のある現場での対応を必要としています。加えて、作業の効率と精度を確保するために、微細な作業にも対応可能なデバイスの導入が不可欠です。ロボットと組み合わせた省スペース化や属人性の低減を目指し、製造現場で使用できる軽量かつ高精度な塗布デバイスへの要望が高まっているのが現状です。

課題

1コストと可搬重量の制限

製造現場の多くで、安価なロボット導入が求められているものの、可搬重量とサイズ制約があり、軽量でコンパクトなデバイスが必要です。

2省スペースでの効率的な動作

狭い作業エリアでも高精度な塗布作業が可能で、スペース効率を最大化できるデバイスが不可欠です。

3柔軟な工程対応とスタンドアロン機能

工程変更に柔軟に対応し、スタンドアロンで使用可能な装置が現場で求められています。

4属人性の削減

作業者の熟練度に依存しない安定した品質を確保するため、属人性を低減する仕組みが必要です。

提案内容

アイカムス・ラボは、Tofuttyの標準機能を拡張し、外部制御機能を備えたガンタイプのTofuttyを提案しました。この新しいガンタイプは、ホストコントローラからの指令に基づき、吸引や吐出操作、吐出量と速度設定を精密に外部から制御することができ、柔軟な塗布が可能です。これにより、ロボットが対象位置にTofuttyを搬送し、微量かつ定量的な塗布を自動化する使用シーンが実現されます。この構造は、生産ラインでの修理やリワークが必要な場合には手動で操作できるスタンドアロン機能も備えており、幅広い運用環境に対応します。さらに、コーキングガンの課題を解消すべく、ガンタイプTofuttyは軽量で片手操作が可能なため、作業者の負担を大幅に軽減します。高粘度のグリースやロウ材なども扱える設計で、従来の手動作業に比べて安定性が高く、品質も向上します。Tofuttyの導入により、属人性を低減しながら塗布精度が大幅に改善される点が、多くの現場で評価されています。

クライアントの声

光学機器メーカー

クライアントからは、ガンタイプのTofutty導入により、安価なロボット装置にも対応した精度の高い吐出が可能になったことにより、大幅なコスト削減と効率向上が実現したと評価されています。特に、属人性が高かった従来の塗布工程が自動化され、ばらつきが抑えられたことで作業効率が向上し、品質の安定が実現しました。また、手動作業による作業者の疲労を軽減でき、長時間の作業においても疲労の蓄積を防げる点も高く評価されています。さらに、従来のデバイスよりも軽量であるため、作業者が片手で容易に操作でき、これまでの負担が軽減され、作業現場での生産性が大きく向上しました。

今後の展望と応用可能性

Tofuttyの外部制御機能は今後、他のTofuttyシリーズにも展開していく予定です。この機能の拡張により、各業界の異なる自動化ニーズにも柔軟に対応が可能となり、さらに多様なロボット装置と組み合わせて生産ラインの効率化を実現できる可能性が広がっています。Tofuttyの柔軟性が、多様な工程に対応することで、業界全体の生産性向上に寄与することが期待されています。