プラスチック歯車と特許取得技術で作られた
世界唯一のマイクロアクチュエーター
当社が開発したプラスチック歯車を用いた世界最小のマイクロアクチュエーター。
そのマイクロ機構技術を活かして、未来の価値ある製品・技術を開発しています。
当社が開発したプラスチック歯車を用いた世界最小のマイクロアクチュエーター。
そのマイクロ機構技術を活かして、未来の価値ある製品・技術を開発しています。
マイクロアクチュエーターは、駆動源となるモータと、モーターの出力を高める役割を果たす減速機で構成されています。減速機は、複数の歯車により出力軸の回転速度を落とすことで、モーターの回転数を上げ、力を高める装置ですが、当社のマイクロアクチュエーターはこの減速機に大きな特徴があります。その特徴とは、歯車が「プラスチック製」であること、そして、「不思議歯車方式」を取り入れていることです。この2つの特徴が当社のコア技術を支えています。
通常、減速機の歯車は金属製ですが、当社は金属製よりも小型化・軽量化を実現できるプラスチック製にこだわりました。当社が産学連携を行う岩手大学は、日本初の金型・鋳造工学の大学院や金型技術研究センターを有しており、金型の研究に力を入れています。その技術を活かし、金属製の限界を超えたモジュール0.1以下の超小型・高精度のプラスチック歯車を開発しました。
不思議歯車方式とは、モータの出力軸と一体で回転する太陽歯車と、その周りを遊星(惑星)のように回る遊星歯車、遊星歯車とかみ合う2つの内歯車からなる歯車装置です。歯数の異なる2枚の内歯車を上下に重ね、下側の内歯車を固定し、上側の内歯車が回る構造となっており、歯車の歯数の差が減速比を増幅する仕組み。一般的な多段式歯車方式より高減速が可能です。
岩手大学の精密金型技術を用いたプラスチック成形加工により、歯車の小型化加工の限界をブレークスルー。金属製では不可能な、1歯のサイズが約0.1mmの歯車で構成された直径10mm以下の超小型かつ軽量な減速機を開発しました。
不思議歯車方式は1段で1/100程度まで減速することが可能なため、従来の多段式歯車方式(1/100程度にするには3段必要)と比較して、部品点数が少なくてよく、小型・高精度でありながら低価格を実現しています。
プラスチック歯車は金型の精度に依存するため、部品精度が安定するだけなく、多段式歯車方式と比較して、歯車のかみ合いが1段で収まるため、バックラッシと呼ばれる機械の可動部分の「遊び」が小さく、高精度を可能とします。
不思議歯車減速機は、出力軸側からは回転しないセルフロック機能を持っています。モーターの通電がOFFの状態で、振動や衝撃等外部からの力がかかっても、その位置を正確に保持し続け、低消費電力化が可能となります。
プラスチック歯車は固体潤滑皮膜を形成するため、金属製の歯車と異なりオイルやグリス等の油潤滑剤を使用せずとも、優れた耐摩擦性を発揮します。発塵が少ないため、クラス100レベルクリーンルームでの使用も可能です。
流体の精密なコントロールが求められるシリンジ・ポンプ・バルブなどの流体制御機器に用いられています。不思議歯車方式のセルフロック機能により、電気をOFFにしてもバルブの開閉量を一定に保持することができ、低消費電力での精密流体制御が可能です。(特許出願中)
この機能を応用した製品がペン型電動ピペット「pipetty」と、コードレス電動ディスペンサー「Tofutty」です。どちらも高精度な液体の吐出を実現しながらも、小型化・軽量化による使いやすさを追及した製品です。
分析装置のマイクロピペットに用いられています。当社マイクロアクチュエータを使用することで、ピペットを9mmの標準ピッチで直列に配置し、それぞれのピペットを独立して制御することができるため、微量・精密に薬液を吸入・排出する多連独立分注器に使用することが可能です。
医療・動物への精密薬液投与装置として用いられています。当社マイクロアクチュエータによるマイクロシリンジ・ポンプ・バルブにより、小型・精密に薬液を投与することが可能です。
一眼レフカメラレンズのオートフォーカス機構に用いられています。オートとマニュアルフォーカスをスイッチ無しで切り替え可能なフルタイムマニュアル技術です。(特許取得)
測量機のシャッタ、絞り機能に用いられています。精密な光量調整や高速のシャッタリングを特徴としています。
オートフォーカス用のモータとマニュアルフォーカス用のマニュアルギアが1つの出力軸に連結していますが、不思議歯車方式を採用することで、お互いの動力は独立しています。結果的に部品点数が少なくて済むため、小型・低価格な機構を実現しています。
・一眼レフカメラのオートフォーカス⇔マニュアルフォーカス
・顕微鏡 フォーカスの自動⇔手動制御
・流体・気体流量の自動⇔手動制御
・X-Yステージの自動⇔手動制御
・明るさや音量の自動⇔手動制御
・・・etc.